ギリシア語学習参考文献(書籍編)

 勉強会の参加者の方からご要望がありましたので、参考文献の一覧を作成しました。本の解説は少しずつ書いていきます。(e.p.s.)

文法書

 私が学部生の時に使用していた教科書です。若干、初学者には使いにくいですが、各文法事項のまとめが一か所に集中しているので、リファレンスとして優れています。初~中級ぐらいまでの方に向いています。練習問題の解答が付いていないのが不便を感じますが、希和訳だけではなく、和希訳の練習問題があるので、両方に取り組むと非常にギリシア語の力が付きます。学習会で主に使用しているのは土岐文法です。現在、Amazonでは中古(しかもかなり高価)しか入手できませんが、教文館のオンデマンドで注文できます。

教文館のWebサイトへ

 多くの神学部で使われている「王道」文法書です。練習問題の解答が付いているのが便利。ただし、解答は直訳ではないので、初学者は若干、困惑すると思います。土岐文法のように文法事項が一か所にまとめられていない点が多少の不便を感じますが、最初に取り組むギリシア語の文法書としてはこちらをお勧めしています。
 英語圏の大学で広く使われている文法書の翻訳。新約聖書でよく使われる600語をもとに内容が構成されていて、「一年でギリシア語新約聖書を読み始めるのに十分な文法を学習者に習得させる」ことを目標とした非常に実践的な内容。イギリスのオックスフォード、ケンブリッジの学生は、学部一年目の最初の8カ月で文法を習得して、年度末試験ではマルコ福音書1~8章を範囲とする翻訳問題が課されるそうです。そのような実践的立場から広く支持されている文法書です。英語版では音声教材も用意されています。
 日本語の新約ギリシア語の文法書では、おそらく現時点で一番詳しく解説されている一冊でしょう。中~上級者向けの内容。3分冊1セットで語根レベルから語彙を解説しているので、学習者が苦労する動詞の不規則変化を体系的に理解するのに役立ちます。出版部数が少ないようですので、手元に置きたい方は早めの購入をお勧めします。

土岐健治、岩隈直『新約聖書ギリシア語構文法』、キリスト教図書出版社(Amazonでの取り扱いなし)

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