スウェーデン教会ってどんな教会?(1)by Nahlbom, Y.

イクトゥス・ラボのメンバー Reinaです。昨年(2019年)スウェーデン在住のNahlbomさんを訪問させて頂く機会に恵まれ、ストックホルム、ウプサラ、オールドウプサラ、マルメを案内していただき、とても丁寧にスウェーデン教会について教えていただきました(感謝!)。日本の皆さんにも、リベラルで開かれたスウェーデン教会のことをぜひ知っていただきたいと思い、今回 Nahlbomさんに文章をお願いし快く引き受けてくださいました。どうもありがとうございます。

これより先、3ページにわたるスウェーデン教会の紹介を、どうぞお楽しみください。写真はすべて Reina が昨年撮影したものです。

スウェーデン教会 Svenska kyrkanは、ルター派教会で瑞典(編集者注:スウェーデンの当て字)で最大の教会。

16世紀前半にスウェーデンを統一したグスタフ・ヴァーサ王が当時のローマカトリック教会の権力を嫌い政略的にルター主義を取り入れた結果、1536年にローマカトリック教会と袂を分かち、以後2000年まで国教会でした。

現在は国内に13の大教区、1329の小教区、海外に31の小教区、信者数は5823515人(2019年、総人口の約56%が教会員)。スウェーデン教会のトップは大主教(現在はアンチェ・ヤケレーン)。13大教区のトップは各々の主教(現在は男性9名、女性4名、ウプサラ大教区の主教は2019年からカーリン・ヨハネソン)。

福音の重視、神は近在し誰もが神との関係を持てること、神の許しは既に万人に与えられていること、これらはスウェ教会の神学的出発点です。

その辺りは他のプロテスタント教会と相似ではないでしょうか。スウェ教会が他国のルター教会と大きく異なる点は、2000年まで国教会だったことと関係があるのですが、民主主義的組織運営が徹底されていること&教会は社会の一構成組織であり社会の発展のために働く義務があると考えていることです。

運営方針や神学的課題は毎秋に開催される教会会議で決定されます。この教会会議には4年毎に行われる教会選挙(16才以上の全ての教会員に選挙権がある)で選出された教会議員(18歳以上で受洗済みの全ての教会員)が参加します。そのため社会問題に関する教会の立場を議論する機会がとても多く、社会問題への積極的な取り組みを推進し、結果的にスウェ教会は世界で最もリベラルな教会の一つとなっています。

(2)へつづく https://bit.ly/3imiuaG

Nahlbom, Y. https://twitter.com/YNahlbom
2006年の4月にスウェーデンの古都ウプサラ市に移住し、2018年に博士号(神学、専門は宗教心理学)を取得、今年の9月からdiakon(助祭)になるためスウェーデン教会の教育機関で学ぶ予定です(按手は来年の6月予定)。

2 Comments

アバター ぼやき牧師

教会が社会の発展のために働く「義務」があるという認識が共有されているところに、最もインパクトを受けました。
日本のプロテスタント教会では、「教会と社会」をなるべく切り離そうとする動きが強くなってきているのに対して、スウェーデン教会は、教会も社会を構成する実体のひとつであるという(当たり前のことですが)自覚に立っていますね。もちろんその方が素直な理解なわけで、その素直さにとても共感を覚えます。

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アバター 蓮沼 直太

日頃、スウェーデンの教会について、情報が入ってくるニュースソースが限られているので、こういった記事は、とても、ありがたいです。
知らないこと、いっぱいですが…記事を拝読しながら、新しい情報に接してゆきたいと思います。
記事の投稿に感謝を!

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