いわゆるリベラルな聖書の説き明かし「危機を乗り越えた女性たちの子ども」

聖書の箇所……マタイによる福音書1章1ー17節(イエス・キリストの系図)

もうすぐイエス様のお誕生をお祝いするクリスマスが近づいてきます。アドヴェントと呼ばれる季節ですね。
イエス様のお誕生をお祝いする前に、福音書記者マタイが、誕生物語よりも前に述べておかねばならないと考えた、イエス・キリストの系図についてのお話をしましょう。この系図は大抵の人がここから読み始めて新約聖書を読むのを挫折してしまうところです。
けれども、この系図の面白いところは、古代の系図には珍しく、女性の名前が5つ織り込まれているところです。これらの女性たちは決して、高貴な生まれであるとか、何か栄光に満ちた生涯とか素晴らしい行いをしたと言えるかというと、そういうわけではないんですね。
そうではなく、むしろ人から蔑まれ、後ろ指を指されるような存在であったけれども、それを自らの機知と行動力によって、ある人は耐え抜き、ある人は苦境を切り抜けて生きた人です。言うなれば泥臭い人たちなんですね。
マタイが言いたかったのは、イエスとは、こんな泥臭い人生を生きた力強い女性たちの子どもなんだということ。イエスにつながる系譜は、このような泥臭い女性たちの子どもなんだと、その女性たちへのリスペクトをこめて、この系図を作ったのではないでしょうか。

ライブ動画「危機を乗り越えた女性たちの子ども」

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