「アナと雪の女王」の主題歌を現代ギリシア語と古典ギリシア語で聴き比べる
回が進んできてだいぶ内容が難しくなってきましたので、今回はちょっと軽めの内容を勉強したいと思います。「現代と古典ではどれぐらい発音が違うのか?」は、よく聞かれる質問です。「アナと雪の女王」の主題歌が現代ギリシア語と古典ギリシア語で歌われている動画がYoutubeにアップロードされていますので、どれぐらい違うかさっそく聞き比べてみましょう。
現代ギリシア語版 by Sopon Akhasvil
古典ギリシア語版 by CLASSOC UoA
この勉強会では「エラスムス式」に近い発音方法を用いていますので、ほぼ綴り通りに読みますが、現代ギリシア語は音韻変化が進んで、古典とはかなり発音が違います。例を挙げると、
母音
η, ι, υ, ει, οι υιの音はすべて「i」(イー)と発音されます。古典とだいぶ違いますね。
ε, αιの音は「e」(エ)と発音されます。
αυ, ευは続く子音によって「v」または「f」と発音されます。
子音
φ エラスムス式では「ph」の音ですが、現代ギリシア語では「h」が脱落して「f」に近い音になっています。
β 現代ギリシア語では「b」音ではなく「v」音で発音します。
θ エラスムス式では「th」(テヘ)に近い音ですが、現代ギリシア語では英語の「th」に近い発音になり、日本人には「サ行」の音に聞こえます。
δ 「d」音ではなく英語の「that」の「th」に近い音で発音されます。
χ エラスムス式では「ch」(キヒ)のように発音しますが、現代ギリシア語では日本語の「ヒ、ヘ」の音に近い発音になります。
現代ギリシア語を読んでみよう
Το χιόνι αγκαλιάζει το βοθνό Διχως ἰχνη, δίχως φωνή
ト・ヒオニ・アンカリアジィ・ト・ヴォスノ・イフネー・ ヂホース・ フォーニー
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